医療経営士とは? 資格の内容や一発合格した最新の勉強方法まで

医療経営士3級試験対策

「医療経営士ってどんな資格?

医療経営士3級の合格率ってどれくらい?

オススメの勉強方法ってどんなもの?

 

きっと、今この記事を読んでいる方は、このような悩みを持たれているんじゃないでしょうか?

実際にネットで調べてみても、どのような資格かイメージがつかなかったり、勉強方法をしっかりと書かれていないのが現状です。

そこで今回、医療経営士3級の試験を6か月の勉強で一発合格した私が、実際に行った試験対策や、これは買うべきだと感じたテキストを余すことなく皆様にお伝えします!

是非、最後まで読んでくださいね!

 

この記事書いた人

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稲木 康平

医療経営士3級の資格を一発合格した作業療法士。現在は医療経営士の北陸支部のweb勉強会に参加して、医療経営の情報交換や勉強を行っている。

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1.医療経営士とは?

 ここでは、医療経営士に求められるスキルや、主催団体、受験資格などの資格についての情報を紹介します。資格についての理解を深めて、自分のスキルアップに役立つかを考えてみてくださいね。

 

1-1 医療経営士の概要

 そもそも、医療経営士がどのような資格なのか詳しく知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか? 

 医療経営士とは、医療機関をマネジメントする上で必要な医療および経営に関する知識と、経営課題を解決する能力を持ち、実践的な経営能力を備えた人材のことです。

 簡単に言うと、医療業界のコンサルティングの役割に近いなと私は感じています。

主催団体や受験資格は以下のようになっています。

 

医療経営士の主催団体

  医療経営士の主催団体は「一般社団法人 日本医療経営実践協会」です。2010年に設立され、各地域(北海道、東北、関東、東海、北陸、関西、中国、九州)に支部があります。

 医療経営士の受験資格

  3級資格認定試験は年齢、職業を問わずだれでも受験できます。しかし、2級資格認定試験を受験するためには、医療経営士3級の個人正会員または法人会員であることが必須となっています。

 

1-2 医療経営士とは?どのようなことをするの?

 「医療機関のマネジメント」と聞いても

 なかなか、イメージしにくいですよね?

 簡単に言うと、以下の4つのスキルを持っている人のことを指します。

 

① 財務資源戦略&マネジメント

② 知的・情報資源戦略&マネジメント

③ 物的・サービス資源戦略&マネジメント

④ 人的資源戦略&マネジメント

 

どのようなことか一つずつ説明していきますね!

 

①財務資源戦略&マネジメント

 病院も経営が重要です。収入・支出の財務的観点を考えられるスキルが必要になってきます。医療業界特有の診療報酬の知識があったり、国の政策の背景を考慮しながら財務資源をマネジメントするスキルが求められます。診療報酬改定の際に、国が進んでいきたい方向はどの方向なのか把握しやすくなりますよ!

 

②知的・情報資源戦略&マネジメント

 最近の医療業界では、多くの方々に自分たちの組織を知ってもらうため、ホームページやSNSを駆使した情報戦略を行うことが重要視されています。しかし、医療業界には「医療広告ガイドライン」があり、そのガイドラインに沿った情報発信をしなければなりません。これからは、そのガイドラインに沿った情報発信を行える人材が求められます。採用や集客に携わりたい方は、勉強して損はありません!

 

③物的・サービス資源戦略&マネジメント

 高額な医療機器の購入や、マスクや薬などの物品管理も医療業界では重要なマネジメントです。仕入れの調整や運用方法の工夫を行うことで、病院経営を手助けできる人材がだんだんと必要になってきています。物品管理を担っている方は、SPDやMSなどの知識を知っていくと物品管理が円滑に進みますね!

 

④人的資源戦略&マネジメント

 病院で各加算をとるためには、各病棟の看護師や医師の配置が重要となります。そのためには最新の診療報酬の知識が必要です。また、病院経営として人材の育成や組織の改善も重要となります。それらのマネジメントを行える人材が今後求められます。人事の方は、戦略を考える際に参考になる部分が多くあると思います!

 

これらの4つのスキルを兼ね備えているのが医療経営士なんですね!

 

 医療経営士は4つの方面から医療機関の経営をマネジメントしていくことが分かりましたね!新しい情報に敏感になって、すぐ取り入れていく姿勢が重要になってきます。

2.医療経営士3級の試験内容

 この章では、皆様に医療経営士3級の試験のスケジュールや試験形式、合格率をお伝えします!合格率は3級であっても30%台と低いのが現実です。スケジュールや試験形式を把握して、試験のイメージをつけていきましょう!

 

2-1 医療経営士3級の試験時期

 おおよそ、医療経営士3級の試験は2月・6月・10月の年3回行われます。ご自身が受験しようと思う時期を決めて、ゆとりのある試験対策スケジュールを作れるといいですね!

 

2-2 医療経営士3級の出題範囲

 出題範囲は、以下の通りです。

 

  1. 医療経営史
  2. 日本の医療政策と地域医療システム
  3. 日本の医療関連法規
  4. 病院の仕組み/各種団体、学会の成り立ち
  5. 診療科目の歴史と医療技術の進歩
  6. 日本の医療関連サービス
  7. 患者と医療サービス
  8. 医療倫理と臨床倫理
  9. 医療に関する最近の動向/時事

 

まで幅広く出題され、試験範囲を全部カバーしようと思うと大変です。後にも述べますが、時事問題は出題のボリュームが多く、厚生労働省などのホームページを調べていく必要があるんです。。。

 

2-3 医療経営士3級の試験形式

 試験時間は80分で出題数は50問です。つまり、1問あたり1分半程度で解答していく必要があります。

 問題形式は五指択一なので、問題文を素早く正確に読み、答えを瞬時に選んでいかなければなりません。

 

2-4 医療経営士3級の合格基準

 医療経営士3級の合格基準は6割以上です。出題数は50問なので、30問以上正解する必要があります!30問って結構多いですよね。

 

2-5 医療経営士3級の合格率

 医療経営士3級の合格率は30%後半~40%前半をおおよそ推移しています(時には30%前半の時もあります)。。。3級であっても合格率が低いのが現状です。なぜ、ここまで合格率が低いのか後ほど説明していきますね。

 

 医療経営士3級の試験のイメージはつきましたか?出題範囲が広かったり、解くスピードの速さを求められたりと、思ったより大変そうと思われたかもしれません。しかし、次の章から役に立つ勉強方法を述べていくので、しっかりと読んで対策していきましょう!

 

3.医療経営士の合格率が低い理由

 ここから、医療経営士3級の合格率が低い理由をお伝えします。前章にも書いたように出題範囲が広いことも合格率が低い理由ではありますが、この章に記載している「過去問がないこと」や、「従来の勉強方法」が合格率が低くなっている原因です。なぜ合格率が低いのか知ってください!

 

3-1 医療経営士の試験は過去問が存在しない 

  まずは、合格率が低い原因として過去問が存在しないことがあげられます。過去問が存在しないので、最近の出題傾向が分からずどのように対策をとるのがいいのか多くの方が分かっていません。

 

3-2 従来の勉強方法

 私は2022年の10月に医療経営士3級の試験を受けましたが、その試験対策を行う際にネットで「医療経営士 勉強方法」と検索して、色々なサイトを調べました。

 検索上位のサイトには、試験対策にオススメの参考書やテキストが掲載されています。中にはそれらのものをやっておけば、試験対策はバッチリと書いてあるサイトもありました。しかし、これが大きな落とし穴なのです。。。

 どういうことかというと、現在の出題傾向として、上位のサイトにオススメとして載っている参考書やテキストから試験の問題がほとんど出題されません。

 私の肌感覚として、オススメの問題集から出題されたのは、1割~2割程度です。もちろん、試験合格のためにはこの1~2割を取りこぼすわけにはいきません。またオススメされているものは基本的な内容が多いので、先ずはそれらをしっかりと勉強することが大事です。

 大事なのは、他のサイトに載っているオススメの参考書を読んだり、テキストの問題を解いただけで試験対策を満足してはいけないことです。

 

 いかがだったでしょうか?従来の勉強方法の落とし穴を理解してくださいましたか?

 ここまで読んだ皆様は試験に役に立つ対策方法を知りたいと思っていることでしょう。これから、私が行ってみて有効だと感じた試験対策をお伝えします。

 

4.オススメの試験対策

 

 ここからは、私が行った勉強方法や、オススメの参考書や問題集などをお伝えします。参考書などは購入できるサイトURLも載せてあるので、試験勉強の参考書を買いたいと考えていた方は、ご利用ください!

 

4-1 私が行った試験対策

 先ずは私が行った試験対策の流れをお伝えします。それは、

 

 ①従来からオススメされている参考書を読み、問題集を解く

 ②模擬試験を受ける

 ③問題集や模擬試験の解説に載っている分からない言葉をネットで調べる

 ④厚生労働省のサイトの社会保障審議会の資料を直近2年は読む

 

    です。ここから一つずつ対策方法の内容を説明します。

 

従来からオススメされている参考書を読み、問題集を解く

 

 先ほども記載したように従来からオススメされているテキストや参考書は基本的な内容が多いので、必ず押さえておく必要があります(私は3周ずつ読んだり、解いたりしました)。ちなみに、私は日本医療経営実践協会が販売しているテキストは読んでおりません(テキストの量がとにかく多いのと、3級の出題範囲とは違う分野の記載が多いので、正直、協会のテキストで勉強するのは非効率だと思います)。

 

②模擬試験を受ける

 先ほども、過去問は存在しないことを説明したと思います。最近の出題傾向を知りたくても従来の勉強法だけやっていては分かりません。そこで出題傾向を知るために有効なのが模擬試験を受けることです。模擬試験は最近の出題傾向に似た問題が出題されます。また、模擬試験の解答&解説を掘り下げるのが試験対策に役立ちました。

 

③問題集や模擬試験の解説に載っている分からない言葉をネットで調べる

 試験対策で重要なのは、問題集の問題をただ覚えることではなく、出てくる単語を一つ一つインターネットで調べて掘り下げることです。例えば医師法を実際にネットで調べてみると、より深く知識を覚えることができます。

 

④厚生労働省のサイトの社会保障審議会の資料を直近2年は読む

 実際の試験では、時事問題が多く出題されます。なので、最近の診療報酬改定や医療情勢のことを把握していないと、試験に太刀打ちできません。厚生労働省から発表されている資料を少なくても2年分は読んで覚えることが有効な試験対策です。

 

 以上が私が行った試験対策です。思ったより対策が大変だと感じた人もいらっしゃると思います。ここまでやる必要があるからこそ、合格率が30%台と低いのです。本気で受かりたいと思っている方は、大変ですが上記の対策を行っていきましょう!!

 

4-2 医療経営士3級のオススメ対策テキスト

 ここからは、私がオススメするテキストを説明します。繰り返し読むことで対策できていくものばかりです!

 

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①なるほど、なっとく 医療経営Q&A50

医療経営士3級対策の参考書の鉄板

値段:3,300円(税込み)

 これは試験対策の鉄板です。医療経営の基本的な内容は全て網羅されています。他のサイトでも多く紹介されていますので、知っている方も多いと思いますが、必ず購入して内容は全暗記するくらい読みましょう!

 

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医療経営士3級予想問題集

販売サイトURL: https://eiichiro007.stores.jp/items/5cb16d65adb2a150880e121a

値段:2,500円(税込み)

こちらも試験対策鉄板の問題集です。医療経営士3級の基本的な問題が多く出題されています。実際の試験からはこの問題集と同じ問題はあまり出題されませんが、数問は出題されますし、基本的な内容ばかりなので、この問題集の問題は全て覚えておきましょう!

 

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③スマホでできる医療経営士試験予想問題集!

販売サイトURL:https://medimane.com/workbook-introduce/

値段:2,000円(税込み)

 

メディマネさんが作成して、販売している問題集です。コチラは携帯から問題を解くことができます。会員登録は必要ですが、本を持ち運びしなくていいので、ちょっとした隙間時間で問題を解くことができます。私はこの問題集をよく使用していました。

 

是非、参考書を読んだり、問題集を解いてみてください!

 

4-3 医療経営士3級のお勧め対策セミナー

 次に、私が受けてみてオススメだと感じたセミナーをお伝えします!模擬試験を受けてみるのは自分の現在の立ち位置を知るのにうってつけです!!

 

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「医療経営士3級」資格認定試験模擬試験&直前ポイント整理講座

過去の講座のサイトURL: https://www.jmmpa.jp/docs/fukuoka_point41th_class3.pdf

料金:14,000円(税込み)

 

この講座は、講義中に模擬試験を受けられます。最近の出題傾向に近い問題が出題されるので、この講座を受けてみると実際の難易度が分かると思います。(私はこの模擬試験を受けてみて、問題の難しさにびっくりしました。。。)

 また、講座で頂ける資料が大変試験対策に役立ちます!!この模擬試験の解答&解説と、資料を隅々まで読んだからこそ、実際の試験で対応することができました。逆にこれを受けてなかったら間違いなく試験に落ちていたと思います。

 

4-4 私が行った勉強時間 

 私は仕事していたので、試験の半年前から試験対策を始めました。1日の勉強時間は1~2時間程度です。参考書とテキストは3周ずつ読んだり解いたりして、解説も覚えました。また、セミナーでいただいた資料もよく読むようにしました。合計でいうと、250時間程度は勉強したと思います(あくまで参考程度と思ってください)。

 

私が行った試験対策やオススメの参考書などをお伝えしました!何度も何度も参考書を読んだり、問題を解いて内容を全て覚えましょう!問題集の解説に書かれている細かいワードをしっかりと調べてみるのも大事なので、是非やってみてください!

 

5.まとめ

 ・医療経営士とは、病院の経営を財源・情報・物品・組織の4面からマネジメントする存在であ   

  る

 ・医療経営士3級の合格率は3割~4割と低く、試験範囲も広いのが特徴

 ・過去問は存在せず、従来から多く知られている参考書や問題集のみで対策を行うと、試験に落

  ちる可能性は高い

 ・模擬試験を受けることや、厚生労働省のサイトを見て、医療業界の時事情報をしっかりと知る  

  ことが試験対策をする中で重要である

 

これらがこの記事のポイントです。医療経営士の勉強を行うと、医療経営に必要な基礎的知識を学ぶことができます。医療業界には経営の知識を活かせる人が必要です。試験対策は正直大変だと思いますが、この記事の対策が参考となり、一人でも多くの方が合格できることを祈っています!是非皆さん!医療経営士になりましょう!!

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